生活

ペットと過ごす笑顔あふれる時間

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犬や猫をはじめ、家族同然の可愛いペットと暮らすと何だか元気が出る。ケンカが減って家の中が明るくなった。など、体や環境の変化を感じたことのある飼い主さんも多いのではないでしょうか。これは幸せホルモンという「オキシトシン」が増加し、精神面・健康面ともに良い効果が得られるからだと言われています。ペットとの生活は幸せをもたらしてくれますが、命を預かる責任はとても重いもの。小型犬・猫の寿命は一般的に15年程度と言わており、家族となるペットがその命を終えるまで、適切な環境でお世話ができるのか、自身の経済状況も含めて冷静に判断する必要があります。
ペットを迎えるには、ショップでの購入はもちろん、動物愛護の意識が高まる近年では保護動物を引き取るという形での迎え方も注目されています。
今回のぐらんぱどでは、狭山市でトリミングサロン経営と犬猫の保護活動を行っている『特定非営利活動法人 funnyCat & Dog』代表の松木さんにお話を聞かせて
いただきました。

ボランティアの方が設置してくれた見事なキャットタワー 猫は広さよりも高さを使った上下運動の方が効果的なのだとか

 

子供の頃から犬や猫と暮らし、動物が大好きという松木さん。保護活動をはじめるきっかけはトリマーとしてお店を出して3年経った頃だったといいます。
「当時ネットなどのニュースで保護した犬や猫の殺処分に関するものを見かけるようになり、自分でも何かできることはないか考えるようになりました。たまたま店舗の2階が空いていたので、立地が住宅街で犬は難しいけど、保護猫の施設ならできるのでは…と思い至り運営に踏み切りました。」
現在は主に動物指導センターから引き取った猫約40匹と犬2匹を保護中。こちらの猫カフェを通じて保護した子を迎える方は30~40代が中心なのだそう。ぐらんぱど世代の方は意外と少ないんですね…。


「保護した子が幸せな余生を過ごせるように、譲渡には年齢制限や条件を設けています。60代くらいの方だと、どんなに動物が好きでも諦めてしまう方が多いように見受けられますね。確かに子猫は手がかかったり、猫生(猫としての人生)が長いので難しいかもしれません。保護した子の中には8歳~の成猫もいるので、ある程度の年齢の子なら最後まで一緒にいれるのではないかな…と勿体なく思うことはあります。」
確かに長生きする子は20歳以上になると聞くので躊躇してしまう気持ちも分かります。実際に50代・60代の方が里親になってもいいのでしょうか。

「もちろんですよ!条件はありますが、成猫なら性格も落ち着いてきているし、この猫はどういう性格をしているかなど、譲渡の際も詳しくお伝えするようにしていますので、いつでもご相談いただければと思います。」
ここにいる猫達は終始リラックスした動きをしていて、家族になったらどんな感じになるかも想像がつきやすそうです。自宅では飼えないという利用者の中には、まだ人慣れしていない猫を中心にあやしに来て、早く新しいおうちが見つかるように協力してくれる方もいるのだとか。猫カフェの収益金は全て保護した子の食費や活動費・医療費に充てられるので大変ありがたいと松木さんは言います。

殺処分ゼロの世界を目指して―。
「近年ではセンターさんの働きかけや、色々な団体さんが増えたこともあり、埼玉県の保護動物の数は着実に減ってきています。殺処分ゼロという数字もあと一息、というところまできました。当店でもシェルターのスペースを拡大することを検討しており、1匹でも多く、幸せに暮らせる子が増えるようにサポートを続けていきたいです。」
東京や神奈川では保護動物の殺処分ゼロを達成し、次は埼玉の番だと力が入る松木さんでした。

ペットとの暮らしは我慢しなくてはならないこともありますが、日々の可愛さに勝るものはありません。小さないのちと共生することについて考える貴重なひとときをありがとうございました。

今回お話を聞いた『funnyCat&Dog』 代表の松木奈緒子さんと猫ちゃん


【取材協力】
飼い主募集型猫カフェ funnyCat
tel.080-8810-4450
狭山市入間川1-17-15 2F
funnyCat

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